空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜
豆腐屋さんの
大将が鳴らすラッパが聞こえる夕暮れ
オレンジ色の風景の中
自転車と一緒に、黒い影を引く
ヨッちゃん先生を見送って
おじいさんに関しては
まだ動かさない方がいいと言う事で
ボクらは一晩
駅長室に 泊めてもらう事にする
「 身元が判る様な物は? 」
「 …いえ ホントに何も
元気になって
もし、隣街から来たのであれば
少し様子 聞けるかと思ったんですけど 」
「 …ムリじゃないの あの様子じゃ 」
「 これっ! そういう事は
いうもんじゃないぞ! 」
「 いてっ 」
確かに、現実を見すえた
ユウくんの意見だったけど
駅長さんはポンと、その軽口をいさめる
「 …ロボットを、探しに来たんじゃ… 」
突然
眠っていたはずのおじいさんの
しわがれた 声