バニラ
あたしがイメージしていたのと全然違うんですけど!

「恭吾、あっ…」

「美味しい?」

口の中に、クリームのついた恭吾の指が入ってきた。

「んあっ…はっ…」

あたしの口の中にクリームを塗りつけるように、恭吾の指が動いた。

「ちょうだい」

「――んっ…」

唇が重なったのと同時に、口の中のクリームを取るように舌が動いた。

「はあっ…」

ビクビクと、あたしの 躰が震える。

頭がぼんやりする…と思った時、唇が離れた。
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