夢幻双子
「すぐに良くなるはずですから、今日はもうお休みください。」
そういって真赫は布団を掛けてくれる。
本当にどちらが姉かわからない。
頼りない姉であることを少し悔やんだ。
真赫にはいつも迷惑をかけてばかりだ。
「ありがとう」
「お休みなさい」
そう言ったとき、少しだけ真赫の笑った口元が見えたような気がした。
「お休み‥真…赫…」
夢の中のお告げを気にしながらも、眠りについた。
卯月の水 いと冷たし