そして天使は闇へ堕ちる
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リュリュカはゼロによって、華やかな大広間に連れてこられた
ゼロは有無を言わずにリュリュカの手を引いてこのホールで一番高いところに登り、大きな椅子の前に立つ
そして自分が椅子に座り、リュリュカを隣に座らせる
「あの!ここって王様が座る椅子だったりする?」
「そうだが、それがどうした」
「なぜ私も座らなきゃいけないの?私は天使なんだけど」
「今から貴族どもが祝いの言葉を述べるから、お前もいなかったら意味ないだろ?」
ゼロは片肘をついて近くにいるメイドを呼びつける
「今朝言った物を持って来い」
顔も見ずにそう命令すると、メイドは頭を下げてもといた場所に戻り、見覚えのある黒いベールと、小さな箱を持って戻ってきた