そして天使は闇へ堕ちる


ゼロは視線を臣下に向けて、待っている悪魔を通すように伝える


重い扉が開かれ、着飾った格好の貴族が腰を低くして入ってきた


「いいかリュリュカ。お前はだまってそこに座っていろ」


リュリュカにそっと耳打ちすると、肘をついて貴族を睨む


リュリュカも貴族の方に目をやる


あれが悪魔の貴族?


天界には階級姓はあるが、貴族といった地位は無いため、珍しくてつい見入ってしまう


なんか派手な人……


ここは魔王の言うように黙っていよう


首を縦に振って黙って座ることにしたリュリュカ

それをゼロが横目でちらりと見ると、 間をおいてゼロが口を開く


「では、始めようか」




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