そして天使は闇へ堕ちる
「助けろだと?おまえ、バカなのか」
「なっ……!バカとは何ですか!私は真面目に……」
「真面目に?」
すべてを見透かしているのような紫の瞳で見つめられると、リュリュカは何も言えなくなる
もどかしくなったリュリュカは、ただドレスをぎゅっと握りしめることしかできなかった
なんて冷たい人なの
どうして助けてあげないの?
リュリュカはベールの中で下唇を噛みしめる
私のことなんてどうでもいいのに……