そして天使は闇へ堕ちる


「んっ……今、何時?」

リュリュカが目を覚ますと辺りは暗くなっていた

のろのろとベッドから降りて部屋の明かりをつけて時計を確認する


12時10分


もう深夜なんだ


「魔王は?」


ゼロの姿がないことに気づいて捜そうとすると、視界がぐらついて立っていられなくなった


どうして……


めまいの理由が思い出せずにいると、何ともいえない空腹感がリュリュカを襲う


「お腹空いちゃったな」

リュリュカは新しい蝋燭に火を灯すと、それを持って部屋を出た


廊下は少し肌寒く、リュリュカの背筋が震えた


ヴァイオレットって何処にいるんだろう






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