そして天使は闇へ堕ちる
気づけばリュリュカを探しに出ていた
そういえば昨日も気づけば探しに出ていたな
昨日は胸騒ぎがして気配を探ればリュリュカは部屋にはいなかった
そして庭であの華奢な身体を見つけたときには心から安堵した
けどそれと同時に他の男がリュリュカに触れるのに強い怒りが溢れてきた
今日も怒りが溢れた
気配と匂いを頼りに街中飛び回って捜して、やっと見つけたと思えばリュリュカは下級どもに囲まれていた
リュリュカを見る奴らが許せなかった
瞳に映すことさえ腹立たしい
自分は短気だと思う
それは自覚していた
けど他人がどうこうなって怒る自分ではない
それもわかっている
他人に無関心な自分が他人を助けるなんて
初めて感じた気持ちに困惑した