そして天使は闇へ堕ちる


「内官よ……」


「はい。なんでしょうか?」


内官は袖で涙を拭う


「リュリュカは見つかったのか?」


神のその一言に内官から笑顔が消え去る


「そっ、それは……」


「どうなんだ……?見つかったのか?早く答えろ!!」


答える事に戸惑っている内官にイラつき、神は怒鳴る形で聞き返す


そんな神に怯え、身を小さくして頭を下げる


「申し訳ございません!未だ報告は挙がっておりません!」


「……そうか」


神は顔を俯かせ、内官の隣を通り抜ける


それを内官はどう対応すべきか戸惑い、悩んだまま神を見送ってしまった





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