そして天使は闇へ堕ちる
「けど安心しなよ」
シェゾは音もなく神に近づき、手を伸ばして神の襟元を掴む
「魔王のそばにいるから」
「それはお前があの子を守っているのか?」
「言ったろう?息子が継いだって」
シェゾは手を離して神に背を向ける
「じゃぁね」
ひらひらと手を振ると、シェゾの足元が徐々に黒い炎に包まれ始めた
「待てシェゾ!」
神は手を伸ばす
だが格子が邪魔で届かない
「また何百年後かに会おう」
その一言を言い残すと、炎が全身を包み込み、跡形もなく消え去った
「くそっ。内官、今すぐ大天使たちを集めよ」
リュリュカは生きている
あの闇の塊の世界で
絶対に助け出す……