そして天使は闇へ堕ちる
魔王の過去


リュリュカには最近、また新たに加わった日課があった


それはゼロとお茶する事だ


あれ以来どうも気に入ったらしく、昼を過ぎるとリュリュカに顔を見せるようになった


「リュリュカ、陛下がいらっしゃいました」


「……」


今日は書庫


ヴァイオレットがゼロをつれてリュリュカの元まで案内した


「なんだ随分不機嫌だな」


「……仕事はいいんですか?」


「休みは必要だろう?」

どかりと椅子に座り、机に肘をついて愉快そうにリュリュカを見据える


「み、見ないでよ」


「別に見てない」


「見てるじゃない。目が合った」


「それはお前が見てるからだ」


……埒があかない





< 236 / 264 >

この作品をシェア

pagetop