そして天使は闇へ堕ちる


「何ニヤニヤしてるんだ?」


「えっ」


急いで手で顔を覆い隠すリュリュカ


「ニヤニヤなんてしてません!」


「いや、してた。顔をあげてみろ」


ゼロは面白そうに手を伸ばしてリュリュカの顎を捕らえようとする


「あ、ダメ!」


リュリュカは必死になって顔を逸らしてゼロから逃れる


もしひどい顔してるなら絶対に見せられない!


「バカ魔王!」


「…………絶対に見てやる」


変なやる気を掻き立ててしまったらしく、ゼロは諦めずに手を伸ばす


「もう!ダメだって!」

「おとなしく見せてみろ」


こんなやり取りをするうちに、自然と笑みをこぼすリュリュカ


ゼロはゼロでイタズラをする子どものようだ




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