そして天使は闇へ堕ちる
「やめて魔王!ゾノさんはなにも悪くないでしょ!?」
「王妃様……」
庇ってくれてありがとう王妃様
でも今庇ったら……
「痛いっ!マジごめんって!」
一番痛い蹴りがくる
「魔王」
リュリュカはゼロを静かにたしなめる
ゼロはゾノを思い切り睨みつけると、おもしろくなさそう紅茶を飲む
「大丈夫ですかゾノさん」
「あぁ。心配して…」
「で、なにしに来た?」
ゾノの言葉を遮るように、低いドスの利いた声でゼロが尋ねる
「……実は、もうすぐ行われる即位記念日についての話があって来たんだ」
「それで?」
「今年は王妃様を迎えられたことで、町人たちも大変喜んでいて、盛大な祭りが行われるらしいから視察に行くぞと前から言ったんだが?」
ゾノは横目でゼロを見下ろす
しかしゼロは自分には関係なさそうに茶の色を伺う