そして天使は闇へ堕ちる
「失礼ながら、その子はまだ赤子です。その広いお心で許してやってください」
額に汗を浮かべて、赤子に変わって内官が頭を下げてきた
「何を言っている。俺が怒っていると思ったか?」
「……違うのですか?」
「全く。俺は怒ってなどいない。むしろ喜びを感じているぞ」
「喜び……ですか?」
予想だにしなかった答えに内官は呆気にとられる
戸惑いを隠せない内官に、神はあることを告げた
「内官、俺は決めた。この赤子を俺が育てるぞ」
神は優しく赤子の柔らかい頬に触れ、馴れない手付きで赤子をあやす