そして天使は闇へ堕ちる
「あいつは俺の妃だ。馴れ馴れしく名を呼ぶな」
「りょ、了解!」
……陛下、本当に気づいてないんだな
もう少しすれば気づくかぁ?
ゾノも仕事に取りかかり始めようとすると、遠慮がちに扉をノックする音が聞こえてきた
「入れ」
顔を上げずにゼロが言った
間を空けて扉が開かれると、リュリュカが警戒心むき出しで顔をひょこっとのぞかせた
中にゼロとゾノがいることを確認すると、扉を大きく開いてその身をさらした
「来たか」
ゼロはリュリュカが来たことを確認すると、ペンを置いて立ち上がった
ゾノもゼロに釣られるように続いて立ち上がる