オシャレな涙『私の気持ちに気付いて…』
診察室のドアが開いた………


コンコンコン………
コンコンコン………

『誰ですか…!?まだ診察の途中ですよッ… あッ、ちょっと君………。』


先生を突き飛ばして中に入ってきたのは、聖矢だった。聖矢はいきなり土下座して………


『お母さん、すいませんでした…… 僕と兄貴のせいで、美優奈にまで辛い思いをさせてしまってたんです。』


『聖矢君、いったい何を言ってるの!?』


聖矢は隠す事なく、全ての事をママに話した。するとママは……


『どうして私に何も相談してくれなかったの!?あんた達が勝手な事をするから、こんな事になったじゃないの!!』


聖矢はうつむいたまま、顔を上げようとはしなかった…… そしてママは……


『聖矢君、もう顔を上げなさい…… あんた達の気持ちはわからなくもないけど、これからは絶対に勝手な事をしないって約束してくれないかな…… 私との約束が守れなかった時は、二人共ただじゃすまないからねッ!!』


『はいッ。』

『わかりました。』


私達は素直に返事をして、今日のところは許してもらえたのだった。いつものママに戻ったみたいで、なんだか安心した。
< 107 / 201 >

この作品をシェア

pagetop