春となりを待つきみへ
ねえ、今でも不思議に思うよ。
なんでどこに居たって、きみにはわたしの声が聞こえたんだろう。
どんなに離れてたって、どんな場所に居たって。
わたしがきみを呼べば、きみはわたしのところに来てくれた。
超能力でもあるんじゃないかとか、発信器を付けられてるんじゃないかとか。
そんなことを考えたこともあったけど。
ねえ、ハルカ、本当のところはどうなんだろうね。
ハルカ。
今でもわたしの声が聞こえる?
わたしがここに居ることに、気が付いている?
早く来て、走って来て。
そうじゃなきゃ、もう、寂しくて、潰れてしまいそうだよ。
きみの居ない、心が。