秘密な彼氏
その仕草に、ドキッと私の心臓が鳴った。

まるで、自分がされているみたいだ。

「クリスマス、予定空けているよね?」

隆志が聞いてきた。

「…そりゃ、もちろん」

私は首を縦に振ってうなずいた。

その日は隆志と過ごすつもりだったから、当然だ。

「他に予定を入れないでね。

クリスマスは、俺と過ごすんだから」

隆志の顔が近づいてくる。

「わかって…んっ、ちょっと」

その続きを言わせないと言うように、隆志に押し倒された。


待ちに待ったクリスマス当日。

はてさて、これはないんじゃないか?

心の中でそう呟いた後、私は苦笑いをした。
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