秘密な彼氏
「――んっ!?」

また唇をふさがれた。

これ、絶対にチョコじゃないよね!?

「――ッ、あっ!」

口の中に入ってきたのは、舌と溶けかけのチョコレートだった。

「――んあっ、はっ…」

氷の次は、チョコレートだなんて…。

甘くて苦くて、頭がおかしくなりそうだ。

口の中のチョコレートが、溶けてなくなって行く。

「――はっ…!」

唇を離した。

チョコレートがまだ口の中に残っているみたいだ。

「俺もチョコ、欲しいんだけど」

隆志が言った。

…口移しで、ですか?
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