秘密な彼氏
「おや、隆志じゃないか」

声に視線を向けると、畑仕事をしている夫婦がいた。

この人たちが、隆志の両親?

名前で呼んでたから、そうなんだろうけど。

「相変わらず元気でなりより」

隆志が返事をした。

やっぱりと思いながら、私は隆志の両親を観察した。

優しそうな顔だ。

お母さんに至っては、隆志によく似てる。

「おや、その子は?」

隆志のお母さんが私を見つめてきた。

「佐伯あやめです」

私は頭を下げた。
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