秘密な彼氏
でも隆志のことだから、映画どころじゃないよね。

キスの1つや2つ…いや、それ以上は求めてくるかも知れない。

隆志のあの性格、今の医学では何とかならないものなのかしら?

と言うか、隆志自身も医者だから少しくらい何とかなってもいいのではないだろうか?

そう思っている私は、もはや映画どころじゃなかった。


映画館を出て少し歩いたら、もう日が暮れていた。

私たちは特にしゃべることも何もないまま、公園についた。

「佐伯」

ついたとたん、中里くんが話しかけてきた。

「中里くん、今日は楽しかった」

ありがとうと言おうとした瞬間、ガシッと中里くんが腕をつかんできた。
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