秘密な彼氏
彼の舌が私の舌をとらえたと思ったら、絡めとられる。

「――ッ…」

口の中で動き回る舌は、もはや生き物としか表現しようがない。

と言うか朝っぱらからこんなキスは、反則だ…。

もうダメ、苦しい…。

そう思った瞬間、唇が離れた。

「――ッ、はっ…」

躰が苦しくて、仕方がない。

頭がボーッとしている。

口からどうにか、酸素を取り込もうとする。

隆志は私の顔を見つめた後、
「かわいい」

「――やんっ…」

首筋に唇を当てられた。
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