秘密な彼氏

Chapter3.5

あやめの顔が見る見るうちに紅くなって行く。

そりゃ、そうだよね。

俺に“シて”、なんて言われたんだもん。

もちろん、前言を撤回する気なんて全くない。

「――た、隆志…」

あやめは恥ずかしくて仕方がないと言う顔をしている。

そんな彼女をかわいいと思っている俺はドSだ。

調子に乗って、俺は床のうえで横になって見せた。

片手で頭を支えて、あやめを見あげる。

そしたら、あやめは手で顔を隠すようにおおった。

でも、指の隙間からしっかりと俺を見つめている。

ホント、素直じゃないんだから。
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