秘密な彼氏

Chapter4

携帯電話が鳴っている。

もう、誰よ…。

こんな朝早くから何の用事かしら?

手だけ伸ばして、枕元の携帯電話をつかんだ。

「――もしもし…?」

次の瞬間、聞いたことがある声に私の目は一気に覚めた。


昼休みの教室。

「ええっ!?」

美里の声に、クラスメイトが何事かと言うように私たちに視線が集中した。

「ちょっと、声がデカいって」

そう言った私に、
「ああ、ごめん」

美里は慌てて手を口に当てた。

それから声を潜めて、
「って言うか、親には北川さんのことをまだ話していないんでしょう?」
と、言った。

きっかけは、今朝にさかのぼる。
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