秘密な彼氏
「そう?

ごめんね、こんな時間にかけてきちゃって」

そう言ったママに、
「じゃあ、待ってるから!

バイバイ!」

私は早口で言った後、携帯電話を耳から離した。

親に向かってバイバイはないでしょ!

今はどうこうと考えている場合ではない。

急いで携帯電話を切った。

はあ…。

まだ私を抱きしめている隆志に視線を向けると、スーッと寝息を立てている。

ま、マズいったら~!

同棲がバレるってことは、私も海外に連れて行かれる可能性があるのに~!

そんな事態になるのは、絶対に勘弁だ!
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