秘密な彼氏
長かったような、短かったような、学校の時間が終わった。

「――はあ、どうしよう…」

帰り道を歩く足取りは、すごく重い。

とりあえず、隆志と両親を会わせないようにしなければ…。

授業そっちのけで方法を考えたんだけど、これと言った方法は特に何も思い浮かばなかった。

本当に、どうすればいいんだろう?

「あやめ?」

んっ?

名前を呼ばれて視線を向けると、
「パパ!?

ママ!?」

そこに、笑顔で手を振っているママとパパがいた。

えっ、何で?

何で今この場所にいるの?
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