秘密な彼氏
それよりも気がかりなのは隆志のことである。

まさか、夢にも思ってないだろうな。

かわいい1人娘がどこの馬の骨かとわからないような男と同棲生活をしている、なんて。

わかったら絶対に失神しちゃうよね。

2人に気づかれないように、私は息を吐いた。

「ところであやめ、明日学校休みだったわよね?」

ママがそんなことを聞いてきた。

「えっ…まあ、土曜日だからね」

どうしてそんなことを聞くのだろうと思っていたら、
「せっかくだから、ホテルで私たちと過ごさない?」

ニコニコと笑顔で、ママがとんでもない爆弾を落としてきた。
< 91 / 170 >

この作品をシェア

pagetop