秘密な彼氏
「――はい…?」

ホテルで過ごす…?

私も一緒に、ですか…?

「何か都合が悪いのか?」

パパが不思議そうな顔で私に聞いてきた。

「な、ないに決まってるじゃーん!」

私は笑いながら答えた。

そもそも、私はこんな性格じゃなーい!

いくら隆志のことが気がかりでもこれはない!

「じゃあ、一緒に過ごしましょう」

そう言ったママに、
「う、うん…」

私は首を縦に振ってうなずいた。

急いで家に到着すると、制服から私服へと着替えた。

それから簡単に荷物をまとめた後、美里に電話をした。
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