秘密な彼氏
美里に電話をしたのは、アリバイ工作のためである。

隆志には美里の家に泊まるって、そう言っておけば心配しなくていい訳だからね。

「わかった」

事情を説明した後、美里はそう言った。

隆志にメールで美里の家に泊まると言うことを伝えると、私は家を出た。


翌朝。

親子水入らずの時間をしっかりと過ごした私は、両親と一緒にホテルの前にいた。

「じゃあ、そろそろ帰るわね」

ママが言った。

やれやれ、やっと親子水入らずの時間が終わったよ…。

正直、疲れたと言う感想しかない。

隆志からの連絡も特になかったから、ホッとしている。
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