結婚式3時間の為の男選び
「はい・・。」



さくらは明らかに
不安げなうつむき加減で、答えた。



「大丈夫、大丈夫!
私達は同伴もなければ、
アフターもノルマもない。
終電までに返してくれるから、
お客さんと二人きりになることは一切ないし、
まぁ、慣れれば、楽な仕事だよ。
毎回、違う店だから、
同じドレスでもバレないし、
いつも『新人で~す。』って
お客さんに言えるから、
少々の失敗も許されるし(笑)
一生懸命頑張っていたら、
大丈夫だから。」


恵理はさくらの肩を
ポンポンと、二回軽く叩いて、
一足先に、クラブジーの扉を開いた。
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