結婚式3時間の為の男選び
さくらは、というと、
案の定、人生初めて見る人種に
戸惑いを隠せないようでアタフタしていた。

チーフは初めて会う人の反応に
慣れているようで、
気にしてないようだった。



クラブ・ジーは、
決して大きな店ではないけれど、
ママは比較的若く、
宝ジェンヌかとも思える長身で、
綺麗な顔立ちなので、
いつも恵理ら、派遣が呼ばれる日は、
満席状態で賑わっていた。


「恵理さん、三番テーブルに
 ついてください。」


チーフの言葉になんの疑問もなく、
「は~い」とだけ答えた。
さくらのことが気になったが、
チーフがサポートしてくれるようだったので、
安心して自分の業務だけに
集中することにした。

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