結婚式3時間の為の男選び
三番テーブルの団体客の隅の席で


「失礼しま~す。恵理で~す。」

と言い、ハンカチをひざの上に広げて
さりげなく、ソッと席についた


何十件も色んな店を回ると、
それぞれの店のルールや、
席番号を覚えるのが大変だけど、
恵理も、瞬時に対応できるように
なるまでには
一年はかかった。


このお店のルールは、
シンプルなので、
覚えるのに時間はかからなかった。



酔っ払いの団体の
水割りを作ったり、
カラオケのデュエットをする
恵理の手付きに、
ママも安心した様子で
見守っていた。


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