たとえ馬鹿でも、愚かでも

第2話

「くっしゅん!」


「何、お前風邪?」


「そうかも」


昨日あれから猛ダッシュで帰って、すぐにシャワーを浴びたものの、結局風邪を引いてしまった。


そう答えた私に、大和は不思議そうな顔をする。


「お前昨日傘持ってなかったっけ」


ぎくっ。


そうだ、昨日も大和と一緒に学校まで来たんだ。
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