chocolate*
「 何言ってんの、
こういうファッション
こそ、あゆみちゃんに
お似合いなんだから! 」
愛未は、自信満々そうな
笑顔で、身を乗り出して
そう話す。
あたしは、ただ
頷くことしか
出来なかった。
「 じゃああゆみちゃん、
今度こういう服
買ってみたらどう? 」
「 え… 」
「 何、乗り気じゃないね~ 」
「 だから、興味
ないんだってば… 」
「 今週の土曜日! 」
愛未は、雑誌を
あたしの机の上に
置いて、
「 絶対、服買う
ことね! 」
と、一言。
愛未は、あたしが途中で
1人で行くからいいよ、
と言おうとしたことを
まんま見透かされたかの
ように、一緒に行く、とは
言わなかった。
「 …はいはい 」