chocolate*
  






     いつもと変わらない、
     楽しい雰囲気の午後1時。




    「 言っとくけど、
      姉ちゃん、俺より
      小せえんだかんな? 」

    「 女の子だから
      いいのーっ 」

    「 まあ、でも
      女としてその
      胸はどうかと
      思うけどなーっ 」

    「 はあーっ!?
      悠樹のあほっ、ぼけかす!
      おたんこなすっ! 」

    「 何を今更。
      どうせ何年経っても
      貧乳という現実は
      変えられないんだから 」

    「 うるさいっ! 」




     この胸は、あたしの
     一番のコンプレックスなのに、
     と胸を隠すと、
     悠樹は笑っていた。




    「 それ、笑えないから! 」




     とあたしが
     悠樹に指を指すと、




    「 でも、姉ちゃんらしくて
      いいんじゃないの? 」




     と悠樹。




    「 どういうことだそれはっ 」

    「 俺は知ーらない♪ 」

    「 …むうっ!
      まあいいや、行ってきまーす 」

    「 行ってらっしゃい、
      姉ちゃん。 」






  
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