chocolate*
  






     バスに揺られながら、
     あたしは前髪を整える。


     あたしが今から行く
     桜ヶ丘は、バスで
     約15分くらいの所にある。




    「 あっ、悠樹から
      メール! 」




     着信音が聞こえた
     携帯を、バッグの
     中からごそごそ取って
     開くと、そこには、


     『 m9(`д´)プギャー 』


     という文字。




    「 何だこれっ(笑) 」




     あたしは思わず、
     吹き出してしまった。




    「 有難うね、悠樹っ 」




     少しだけ重い気持ちを、
     全部消してくれた気がする。


     そのあと、あたしは
     メールの返信で、


     『 (*「´・・`)
       さっきのメールは
       にゃんだ? 』


     と打ち返した。


     きっと、今頃
     悠樹も吹き出して
     笑っているだろう。


     なんとなく、
     そんな気がした。






  
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