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    「 星野さん、
      よくお似合いです 」

    「 なんか、面と
      向かって言われると、
      恥ずかしいです 」




     あたしは、黒瀬さんに
     褒められると、顔を
     紅く染めて言う。


     黒瀬さんは、
     くすくす笑いながら、




    「 そんなんじゃ、
      一生試着できない
      じゃないですか(笑) 」




     と言う。


     それにつられて
     あたしも笑いながら、




    「 そうですね(笑) 」




     と、鏡を見た。


     ウエストの部分に
     着けた、付属の
     茶色いベルトが、
     きゅっと引き締めて
     見せてくれる。




    「 これもいかがでしょうか 」

    「 有難うございます 」




     黒瀬さんは、
     ピンクのシフォン素材の
     カーディガンを持ってくる。




    「 よくお似合いですよ 」

    「 だから、照れますって// 」

    「 星野さんって面白いですね(笑) 」

    「 そういう黒瀬さんこそ(笑) 」

    「 どうしますか?
      お買い上げしますか? 」

    「 お願いします 」






  
     
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