chocolate*
02 * ファッション
「 そんなことないよっ 」
愛未が、眩しいくらいの
笑顔で返す。
あたしは、何だか
認められたような
気分になって、
自然と笑顔になる。
あたしは自然と、
こっちで話そう、と
自分の席に誘導した。
「 やっとあゆみちゃんが
心を開いてくれた 」
「 どういうこと? 」
「 ううん、ちゃんと
話を聞いてくれたのが
嬉しかっただけだよっ 」
すると、もう一度
愛未は雑誌を開きなおして、
とあるページを
あたしに見せる。
そこには、
『 これで貴方も
ゆるふわガール!?
森ガールファッション
×ポップスタイルを
合わせたカジュアル系
お洒落ガールになろう! 』
と、大きなゴシック体の
文字で書かれていた。
「 いや、あたしには
無理だって… 」
あたしは頬杖を
つきながら、そう
呟く。