大切な君へ
そのくらいしないと、ここでは受からない。
みんな上手だから…
着々と順番が迫ってくる。
やばい、緊張するよ…
「次、入って」
「はい!!」
ちゃんとできるかな?
わたしなりに精一杯やるだけだ!!
サックスを吹くのは一番最後。
私は、宝島という曲を吹いた。
この曲は、結構有名。
ミスなく吹き終えたわたしは、ホッとしていた。
「あなた、どこの中学出身?」
「東中ですが…?」
なんでそんなことを聞くんだろう?
みんなにも聞いてるのかな?
私が、東中と言った時、先輩たちが少しざわついた。
なんなんだろう…?
私の中学校別に普通だったよ?
どういうこと?
「みんなのところに行っていいよ」
「はい」
いったいなんだったんだろうなぁ…
佳奈美にきけばわかるかな…?