幻想館-眠り姫編-
病院から出ると辺りは、暗くなっていた。

私はひとまず家に帰った。


鍵を開け、真っ暗な部屋に入り電気をつけた。


シーンとした部屋。



いつもなら「おかえりー!」と迎えてくれる姉がいた。



姉が先に帰宅していたのは、私が寂しくないように気を使ってくれたから・・・



一人ぼっちって、こんなに寂しいんだ・・・・・・・・・・


キッチンには、姉が朝早く起きて作ったシチューの鍋がある


・・・お姉ちゃん・・・・



涙が溢れて、声を出して泣いてしまった


しばらく泣いているうちに、私は眠っていた。



このまま眠っていたい・・・ずっと・・・・・



虚しい脱力感が襲っていた。


テーブルの上には、明日の夕飯の買い物リストを書き出したメモが置かれている

シチューにメモ・・・

どう考えても自殺する理由が見つからない。



私は指で涙を拭うと大きく深呼吸した。


真相を確かめなきゃ

私はシチューを温め直した。


「食欲ないなんて言ってられないわ!」


そう私は、自分がしなければいけない道を見つけたのだ



こんな所で弱音を吐いている場合じゃない!


きっとお姉ちゃんは意識を取り戻す・・・・・・・そう信じてる・・・
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