幻想館-眠り姫編-
途中、姉のクラスメートに会った。


「マキがあんな事になるなんて・・・・・・」


「まだ意識不明の状態で、でも落ちた所が柔らかい土の上だったから、それだけでも救いだと思う」



「でも何で西の校舎なんかに行ったのかなぁ?」


えっ・・・どういう事?

「そうだよ、あんな所使ってないのにさぁ」


「あのね、ここだけの話だけど、マキを妬むのがいたみたい。
マキは成績優秀で美人だし、言う事なしって感じじゃん」


「でもさぁ、結構それが鼻につくって生徒もいたよ」


二人の話を聞いてるうちに、姉が知らない所で嫌悪感を抱かれている事がわかった。



「あの、もう少し詳しく聞きたいので放課後、校門で待ってていいですか?」


二人は顔を見合わせて頷いた。


「いいよ、じゃあ放課後ね!」


二人はそう言うとまた歩き出した。


姉の学校生活


常に先頭に立って物事をこなす。

生前、母がそう言っていた。


自慢の娘だと・・・



私は、いつでも優しくおっとりした感じの姉のイメージしかなかった。



姉にいったい何が起きていたのか・・・?



事は次第に意外な展開になっていく。



私の知らない姉の素性・・・


とにかく今は、姉の回復を願うばかりだった。

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