幻想館-眠り姫編-
あれから4日経った

姉はまだ眠ったままの状態だった。


私も久し振りに登校したが、周囲の冷ややかな視線にうんざりしていた。


仲のいい親友でさえ興味本位で話しかけてくるのが判る。


お姉ちゃんは、どうだったのかな・・・?


私はひとりきりになる怖さは余り感じなかった。


自分の中で次第に強い意志が支配しつつある。



お姉ちゃんが自分の意志に反して負けたもの・・・・・・それがわかれば少しずつ解決していくような気がしてならない。


そういえば・・・如月さんから連絡がこなくなった。


捜査はどの位、進展したのだろうか?


私は携帯を取り出しかけてみた。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?

何で出ないの?

前は如月さんの方からかけてきたのに・・・・・・
何かあったのかな?


それとも今、病院?


私はバッグを取ると急いで病院に向かった。

病院の玄関前に着いた。


「ハァ・・・ハァ・・・」

急いで走って来たのでかなり息が切れていた。


壁に寄りかかって呼吸を整える。


・・・私・・・何やってるんだろう?


お姉ちゃんの事で知り合って、それから色々と力になってくれて・・・・


彼は警察官。

この事件が解決すれば、もう会う事もない。


きっと私が中学生だから、心細いと思っていただけ・・・・・・。


私は現実に目を向けていかなきゃと自分に言い聞かせた。

< 31 / 48 >

この作品をシェア

pagetop