バスケより一番に




「えっ…」


「まさか、水沢先輩があんな事するなんて思わなかった」



それだけ言って優真は先に行ってしまった。




「……マジかよ…」


そんな事を思い浮かべるとなぜかイラッとする。



胸の奥が苦しくて、締め付けられる感じ…



「クソッ…」



俺は胸を思いっきり叩き体育館へと戻った。




戻るとまた優真と水沢先輩が話していた。



「また話してるよ…」


俺は自然と体がそちらに向かっていた。




「えっ…」



するといきなり後ろから誰かに目隠しされた。




「だ~れだ?」


溜め息が出た。


だってそいつは
「またお前かよ、摩乃」

俺が嫌いな奴だったから。






< 102 / 224 >

この作品をシェア

pagetop