バスケより一番に
「えっ…」
「まさか、水沢先輩があんな事するなんて思わなかった」
それだけ言って優真は先に行ってしまった。
「……マジかよ…」
そんな事を思い浮かべるとなぜかイラッとする。
胸の奥が苦しくて、締め付けられる感じ…
「クソッ…」
俺は胸を思いっきり叩き体育館へと戻った。
戻るとまた優真と水沢先輩が話していた。
「また話してるよ…」
俺は自然と体がそちらに向かっていた。
「えっ…」
するといきなり後ろから誰かに目隠しされた。
「だ~れだ?」
溜め息が出た。
だってそいつは
「またお前かよ、摩乃」
俺が嫌いな奴だったから。