バスケより一番に
俺は椅子から立ち上がった。
「すいません、ずっと立たせて…」
「ううん、大丈夫だよ。
それより元気になってよかった」
「……俺だけに見せて欲しい…」
「ん…?」
俺って、今まで女の事でこんな事になったことなんか無かった…
距離がどんどん近くなる。
水沢先輩ってこんなに小さかったっけ…
「小柴君…?」
後ろに下がる水沢先輩。
俺はそれに合わせて前に行く。
そして壁で後ろに下がれなくなった。
俺は端に追いつめ、顔を見つめた。
「ちょ…何?」
みるみる赤くなる水沢先輩の顔。
その顔が俺の心の中をさらにかき乱す。
少しずつ顔を近付けていく。
「え…待って…小柴君…」
あと少し…
水沢先輩の息が鼻にかかる。
そして…