バスケより一番に
「なっ、何…?」
私は下を向いた。
「水沢先輩って意外と恥ずかしがり屋なんですね」
「えっ!?」
いやいや!!
誰だって男の子に抱き締められたら恥ずかしくなるでしょ!!
「そうゆう所が可愛いんですよね」
「………」
思わず霧谷君を見つめて固まってしまった。
「水沢先輩?」
……よくそんな事サラッと言えるな…
可愛いなんて一度も思った事なんて無かったし。
しばらく呆然としていると…
「……水沢先輩。
ずっとそのままだと俺、キスしちゃいますよ?」
「……え?」
「いいんですね」
「い゛…キャーーッ!!!!!」
私は急いで腕を払い、霧谷君と距離をとった。
「そんな嫌がらなくてもいいじゃないですかー」
意地悪な顔でこちらに近づく霧谷君。