バスケより一番に
「いった~
何すんの優真!!
……って、えっ?」
私は霧谷君に抱き締められていた。
「霧…谷…君?」
「あんな顔する水沢先輩が悪いんですよ」
あんな顔って…
霧谷君の言ってる意味が私にはさっぱり分からなかった。
「よそ見してると直ぐにやられちゃいますよ」
「別によそ見なんて…キャ!!」
いきなり首に何か熱い吸い付ける様な感じがした。
「ちょ、霧…谷く…んっ」
放そうとしても抱き締められていて腕が動かない。
もしこんな所誰かに見られたりでもしたら…
「……ん…あっ…」
すごく首がくすぐったい。
「よしっ」
霧谷君はなぜか満足そうにこちらを見つめる。
「何がよしよ!?」
私は霧谷君から一歩引いた所から言った。