バスケより一番に
お見舞い
~波奈side~
これって失恋だよね…
まだ告白もしてないのになんかもう振られた感じ…
「波奈大丈夫?」
「…うん
ありがとう留里」
「部活休む?」
「休まない、行くよ」
留里の気持ちは嬉しいけどここで逃げちゃずっと行きたくなくなる気がする。
「もう切り替えなきゃだめなのかな…」
部活はいつも通り出来たけど、周りが全然見えなかった。
「あそこに行こ…」
留里には先に帰ってもらい私は一人あのベンチに行った。
「…ふぅ~」
大きく深呼吸をして空を見上げた。
その空にはあの日小柴君と見た時と同じ雲があった。
「……どうして…どうしてこんな時に…」
私の頬に涙が伝った。