バスケより一番に
だけど小柴君をひき止めるのも迷惑だし…
もぉ…どうしよう…
「どうしました?」
「えっ!?
何でもないよ!
本当気を付けてね。
傘借りてっていいから」
「あっ…ありがとうございます。
お大事に」
「うん」
小柴君が帰ってしまい、私は一人になった。
「大丈夫、大丈夫」
気持ちを落ち着かせて部屋に戻ろうとしたら…
――――ズドーン!!
「キャッ!!」
私はその場にしゃがみこんだ。
ヤダヤダヤダ…
怖いよ…
体が一気に寒くなり震え始める。
「早く帰って来てよ…」
涙が零れそうになった瞬間、玄関が開いた。
「水沢先輩!!」
「小柴君…」
「何か変だと思ったらやっぱり…」
「う゛っうぅ~」
私は一気に安心してしまい泣いてしまった。