バスケより一番に
「ごめん…私はもう大丈夫だから早く波奈先輩の所に行っていいよ」
「いや、波奈にはもうメールしといたから」
「そっか…
本当にごめんね」
「……あぁ…」
こんな暗い摩乃なんか初めて見た。
今までどんなに辛くても、悲しくてもいつも皆には暗い顔1つ見せず乗り越えてきた奴が
俺の事でこんなに悩んでたなんて…
「…ごめんな。
今までお前の気持ちに全然気付いてやれなくて…
近すぎて、いつも一緒に居たからそれが当たり前になってた。
俺はその…恋愛として摩乃の事見てるんじゃなくて幼なじみとしてしか見てなかった」
「…知ってたよ。
春弥が私の事そうでしか見てないの。
だから少しずつでもいいから私を一人の女の子として見てもらおうと頑張った。
けど春弥はいつも波奈先輩の事ばっか。
一緒にいるときもいつも話すのは波奈先輩の話し
それが辛かった…」