バスケより一番に




「……でももういいの」

突然立ち上がる摩乃。



「やっと春弥に告白できてスッキリした」


「摩乃…」


「早く波奈先輩の所に行きな。
時間無くなっちゃうよ?」


「あっ、あぁ…」




今の摩乃には俺なんか勿体ない。



だからさ、




「俺よりもっといい男見付けろよ」



「分かってるよ馬鹿!!」


いつもの感じの明るい摩乃に戻った。


「あのさ、春弥。
最後に1つお願いしてもいい?」


「何?」











――――――チュッ


「はっ、えぇ!!」


いきなり唇にキスしてきた。


「これでもう満足。
バイバイ」


そして走って行ってしまった。



「オイオイ…」


まぁ、でも摩乃らしいな。




「フッ…」



本当にありがとな、摩乃。






< 177 / 224 >

この作品をシェア

pagetop