バスケより一番に
「……でももういいの」
突然立ち上がる摩乃。
「やっと春弥に告白できてスッキリした」
「摩乃…」
「早く波奈先輩の所に行きな。
時間無くなっちゃうよ?」
「あっ、あぁ…」
今の摩乃には俺なんか勿体ない。
だからさ、
「俺よりもっといい男見付けろよ」
「分かってるよ馬鹿!!」
いつもの感じの明るい摩乃に戻った。
「あのさ、春弥。
最後に1つお願いしてもいい?」
「何?」
――――――チュッ
「はっ、えぇ!!」
いきなり唇にキスしてきた。
「これでもう満足。
バイバイ」
そして走って行ってしまった。
「オイオイ…」
まぁ、でも摩乃らしいな。
「フッ…」
本当にありがとな、摩乃。